コラム

第14回国選弁護シンポジウムに出席して

2018年 2月3日

平成29年11月17日に横浜で行われました「第14回国選弁護シンポジウム もう待てない!逮捕段階からの実現弁護の実現を」に参加いたしましたので、遅ればせながらご報告させていただきます。

本シンポジウムは2部構成となっておりました。
第1部は、「早く行け!初動弁護のすすめ(黙秘、勾留阻止を中心として)」と題し、身体拘束からの解放に向けた各弁護士会の取組や、逮捕段階からの弁護活動の実践報告などがされました。第2部は「逮捕段階の公的弁護制度の実現に向けた当番弁護士制度の在り方」と題したパネルディスカッションが行われ、テーマに即して制度設計についての議論や、これに関連して諸外国の制度についての調査報告がされました。

私が特に関心を持ったのは、身体拘束からの解放に向けた各弁護士会の取組の報告です。
具体的な活動内容としては、一定の期間を区切り、その期間にされた勾留決定に全てに対して準抗告を申し立てる、といったものです。
このような取組により、報告のあった弁護士会の管内では勾留却下率等の数字がいずれも有意に上昇していました。
これは、もちろん個々の弁護士の努力の成果であると思いますが、裁判所が慎重に判断するようになったということも大きいのではないかと思います。
勾留の要件である逃亡や罪証隠滅のおそれは、本来具体的な可能性の有無を検討すべきものですが、それ自体は抽象的な概念であり、特に罪証隠滅のおそれについては想像を膨らませれば様々な可能性を想定できてしまい、ともすれば「万が一」を防ぐという発想になりかねません。このような活動が全国で広がるといいと思いました。

勾留に対する活動はもちろんですが、接見等禁止(家族も含めて弁護人以外の人と面会等を禁止するものです)についても、要件判断が緩いような印象なので、多摩支部として全件準抗告活動に取り組んでもよいのではないかと思いました。

弁護士 船戸 暖

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