【コラム】性犯罪に関する刑法の改正について
ニュースでも盛んに取り上げられていましたが、本年6月16日の参議院本会議において、性犯罪の厳罰化等を内容とする刑法の改正が成立し、今年7月中にも施行されることとされました。 刑事事件の弁護人とし
【コラム】起訴猶予?執行猶予?
1 起訴猶予と執行猶予の異同 新聞やニュースなどで「起訴猶予」や「執行猶予」という言葉を耳にしたことがあるかも知れません。 まず、前者の「起訴猶予」とは、文字どおり起訴(公判請求)を猶予すると
「司法取引」とは?
1 はじめに 刑事訴訟法等の一部を改正する法律(以下、「改正法」といいます。)が、2016年5月24日に可決成立し、同年6月3日に公布されました。 改正法には、既に施行されている証拠開示制度の
一部執行猶予制度
1 一部執行猶予制度とは? 本年6月1日から、一部執行猶予制度が開始されました。 一部執行猶予制度がない時代は、罪を犯した人を実刑にしてすぐに刑務所に行ってもらうのか、全部執行猶予にしてい
示談の意義
1 被疑者・被告人側にとっての意義 示談は、紛争当事者間の私法上(民事上)の合意です。 そのため、加害者・被害者の間で示談が成立すれば、私法上(民事上)の紛争は一応の解決をみることになりま
どのような場合に逮捕されてしまうのか
憲法・刑事訴訟法は、逮捕が出来る場合を厳しく限定しています。 では、どのような場合に逮捕されてしまうのでしょうか。 逮捕には、大きく分けて次の3つの種類があります。 ①「通常逮捕」、②「現行
勾留を争う弁護活動
1 勾留請求却下率の上昇 「勾留請求却下急増」。最近、このような記事を目にすることが増えました。 被疑者が逮捕された後、さらに一定期間の身体拘束をすべき理由と必要性がある場合、「勾留」の
逮捕されていなければ弁護人は不要か
捜査機関(通常は警察・検察がこれに当たります。)の捜査の進め方としては、被疑者(ニュースや新聞などでは「容疑者」と呼ばれたりもします。)を逮捕して捜査を行う場合と被疑者を逮捕せず捜査を行う場合があ
取調べの可視化時代の弁護実践
1 はじめに 先日(2016年3月5日)、宮崎県で「取調べ可視化時代の弁護実践」をテーマとする「第18回刑事弁護経験交流会」が開催されました。 取調べの可視化については、取調べの録音・録画制度の導
無罪事例報告
平成27年12月22日、東京高裁第12刑事部で、覚せい剤取締法違反(密輸)事件について逆転無罪判決を獲得しました。 今回は、この事例について報告します。 1 事案の概要 依頼者は、スペ